ハマダラカ女
舞方 雅人様 作
scene1-2
scene1
1│2│
scene2
12
scene3
12
scene4
12
scene5
12
scene6
12
stories トップへ



えっ?
なにこれっ?
最初は何も感じなかったが、美奈子はやがて体が火照ってくるのを感じ始めていた。
やがて火照りは全身に広がり、躰全体が気持ちよくなっていく。
ああ・・・気持ちいい・・・
気持ちよさに小刻みに躰を震わせて快楽をより受け取ろうとする美奈子。
やがてその躰に変化が起き始める。
「うふふ・・・始まったわ」 その様子を見てエイミーは笑みを浮かべる。
健康的な肌色だった美奈子の肌は徐々に茶色が濃くなり、やがて茶色の濃い部分と薄い部分の縞模様が
浮かびだす。
両手の先は黒い手袋を嵌めたように皮膚がレザー状に変化していき、両脚のつま先は足の指が失われか
かとが伸びてハイヒールのような形状に変化する。
形のよい胸からはそれぞれ三本ずつの細い昆虫の脚のようなものが生えてきて、彼女をますます昆虫の
ような外観に変えていく。
額からは細く長い触角が生えていき、彼女の両目はサングラスでもかけたようにカバー状の複眼に覆われ
ていく。
そして最後に彼女の背中からは二枚の薄い羽が生えてきて、彼女がハマダラ蚊と女性が合成された怪人へと
変化したことを見せ付けていた。




変化は肉体だけにはとどまってはいなかった。
彼女の意識も変えられていったのである。
肉体が変化していくとともに、彼女の心はハマダラ蚊女へと変わっていく。
ああ・・・気持ちいい・・・
でものどが渇いたわ・・・水・・・水を頂戴・・・
美奈子は躰が変化していくに連れてのどの渇きを覚えていく。
水・・・水が・・・飲みたい・・・
水?・・・
私は本当に水が飲みたいの?・・・
美奈子の脳裏にはのどの渇きを癒すものとしての水が浮かんでこない。
違う・・・違うわ・・・
もっと・・・もっと・・・赤くて・・・甘い・・・
ワイン?・・・
ワインが飲みたいの?・・・
赤いワイン?・・・
いいえ・・・違うわ・・・ワインなんかじゃないわ・・・
何が飲みたいのだろう。美奈子は自問自答する。
出てきた答えは美奈子を愕然とさせた。
私・・・血が飲みたくなっている・・・
だが、その驚きはすぐに薄れていき、美奈子は血を飲むことを当然のように受け止めていく。
そうよ・・・血・・・血だわ・・・人間の血よ・・・
そうだわ・・・人間の血よ・・・血を飲みたいの・・・
ああ・・・血が飲みたいわ・・・美味しい血が飲みたい・・・うふふふふ・・・
美奈子の口元に笑みが浮かんでくる。
やがて美奈子の意識はハマダラ蚊女としての意識と摩り替わり、彼女はゆっくりと目を開けた。

「うふふふ・・・目が覚めたようね、ハマダラ蚊女」
手術台の脇でエイミーが微笑んでいる。
手足の拘束を解かれた美奈子はゆっくりと立ち上がってエイミーの前に跪いた。
「はい、プロフェッサーエイミー様。私はハマダラ蚊女。これよりはS・S・Bの一員としてこの身を捧げることを
誓います」
「上出来よハマダラ蚊女。早速お前に仕事を与えるわ。新たな薬品製造のために新鮮な血液が必要なの。
わかるわね?」
「はい、お任せ下さいエイミー様。私が勤めていた保育園には生きのいい子供たちがたくさんおります。そ
いつらの血を・・・ふふふ・・・」
ハマダラ蚊女の口元に歓喜の笑みが広がった。




scene1
1│2│
scene2
12
scene3
12
scene4
12
scene5
12
scene6
12
stories トップへ


(c)2005 kiss in the dark ALL RIGHTS RESERVED
使用画像及び文章の無断転載を禁じます